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金正男氏暗殺事件の真の理由を分析する 米朝関係の変化が暗殺実行の引き金に

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金正男氏暗殺事件を捜査するマレーシア当局を批判をしてきた北朝鮮大使のカン・チョル氏。両国間の関係は悪化した( EPA=時事)

2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で発生した北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄である金正男(キムジョンナム)氏暗殺事件に対して、北朝鮮は真相究明に協力せず、マレーシア政府が反北朝鮮キャンペーンを行っていると非難している。これに対して、マレーシアがクアラルンプールに駐在する北朝鮮大使に国外退去を要請した。

〈マレーシアの外務省は、マレーシアに駐在する北朝鮮のカン・チョル大使について、国際条約上の「好ましくない人物」にあたるとして、日本時間の6日午後7時までに国外に退去するよう求めています。これについて、北朝鮮はこれまでのところ反応を示しておらず、カン・チョル大使は、北朝鮮大使館の敷地内にとどまっているものとみられます。/今回の事件を受けて、マレーシア政府は北朝鮮駐在のマレーシア大使を帰国させたほか、北朝鮮の国民に対するビザなしでの渡航を6日からは認めないなど北朝鮮との外交関係の見直しを進めています。/2011年までマレーシア政府で首相秘書官を務めたオー・アイスン氏は、マレーシア政府が外国の大使に国外退去を求めたのは初めてだとしたうえで、「北朝鮮が根拠のない非難を続け、警察の捜査に非協力的な姿勢を続けた場合や、今回の事件が国家ぐるみの暗殺事件だと断定された場合には、北朝鮮との国交断絶という厳しい局面を迎えることになるだろう」と述べ、今後の北朝鮮側の対応次第では、両国が国交断絶する可能性もあると指摘しました。〉(3月6日「NHK NEWS WEB」)

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