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日ロ首脳会談の成果をどう分析するか 首脳会談批判は稚拙、解決への道筋見えた

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12月15、16日の日ロ首脳会談は「期待外れ」という批判が相次いでいるが、外交経験者からすれば、会談は大成功である(SPUTNIK/時事通信フォト)

2016年12月15日は山口県長門市で、翌16日は東京で行われた安倍晋三首相とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の首脳会談に対するマスコミの評価は朝日新聞から産経新聞までどこも厳しい。

朝日新聞は17日の社説で、〈「戦後71年をへてなお、日ロの間に平和条約がない。異常な状態に、私たちの世代で終止符を打たなければならない」/首相はそう意気込むが、今回あらわになったのはむしろ、交渉の先行きが見えない現実だ。近い将来、大きな進展が見込めるかのような過剰な期待をふりまいてはならない。〉と主張した。「交渉の先行きが見えない」というのは、北方領土交渉に関する論説委員の知識と洞察力においてはその基準に達していないことを示している。

17日の社説で産経新聞は、〈わが国固有の領土である北方四島の主権を認めさせ、その返還を求める。今後も交渉を続けるにあたり、基本原則を改めて確認すべきである。/重要なのは、日本にとって平和条約の締結自体が目的ではないということである。条約締結は、北方四島の日本への帰属や返還が決まることの帰結にすぎない。/北方四島は、日ソ中立条約を一方的に破って対日参戦したソ連軍が不法占拠した。四島の主権は日本にあるとの原則は譲れない。〉と主張する。安倍政権は支持したいが、「四島一括返還」という社論は曲げられないということだ。

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