三越伊勢丹の続々閉店で消える「郊外百貨店」 赤字の伊勢丹松戸・相模原・府中店が次の焦点
三越千葉店など2店を閉鎖。赤字の伊勢丹松戸・相模原・府中店も焦点に。
百貨店首位の三越伊勢丹ホールディングスが店舗閉鎖を決断した。三越千葉店(千葉市)と三越多摩センター店(東京都多摩市)の2店が2017年3月20日をもって営業を終了する。
実は千葉店については、地元住民の間で、数年前から閉鎖のうわさが絶えなかった。休日に訪れても客足はまばら。百貨店の「顔」といえる1階に海外の高級ブランドはほぼない。ルイ・ヴィトンやブルガリ、ティファニーなどが近隣のそごう千葉店へ次々移転したからだ。3フロアを占める婦人向け売り場にも、空きテナントが目立つ。
千葉店の売上高は直近の15年度まで、少なくとも8期連続で前年割れ。1991年度のピーク時には507億円あったものの、15年度は126億円と、4分の1にまで落ち込んだ。現状では三越伊勢丹の全店舗の中で、最大の営業赤字を出している。
従来から千葉店では、入居するビルの家賃引き下げや、自前の売り場をテナントへ転換するなどの手が打たれてきた。09年からは営業時間も9時間に短縮した。販売員の2交代制勤務が不要となり、総人員を減らせるので人件費を圧縮できるからだ。
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