CoCo壱番屋 孤高のココイチここにあり! 個客適応力が支持の秘密だった
カレー店では完全な1強だ。外食業界でも好業績が光る。一皿入魂の経営が、ハウスによる買収で再び注目を集める。
「パリパリヤサイミックス600ニカラワン!」。30代とおぼしき男性の注文を店員が読み上げる。初めて聞くと、まるで暗号だ。
数分後、大皿で届いたのは「パリパリチキン」と「野菜」をのせた、ご飯600グラムのカレー。ソースは「ニカラ」、つまり通常より2倍辛い。
別の若いカップルは男性がご飯500グラムにトンカツをのせた2辛、女性はご飯400グラムにタルタルソースをかけた4辛を注文。女性は「この前も4辛だったの」と、スマートフォンでうれしそうに撮影する。
ココイチの愛称で知られるカレーハウスCoCo壱番屋。その存在は圧倒的だ。2015年12月末現在、国内1228店(うちFC1048店)、海外152店の計1380店を展開する。ココイチの次に店舗数が多いといわれる「ゴーゴーカレー」は約70店と大きな差がある。日本および世界で最も店舗数の多いカレー屋として、13年にはギネスブックにも認定された。
従業員は注文を受けるたびに、ガスコンロ奥の寸胴(ずんどう)鍋からカレーソースを小鍋にすくい、1人前ずつ温め、手早く盛り付けていく。カツなどの揚げ物類の注文があると「揚げたてをお持ちします!」。そのつど調理するので、歯応えはサクサクだ。
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