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ロシア軍機撃墜でも対ISでは欧州と協調 パリ同時多発テロ後の国際秩序の変動を読む

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オランド仏大統領と会見するロシアのプーチン大統領。対IS戦争での協力で合意し、トルコとの関係悪化が欧州に広がらないよう配慮した(SPUTNIK/時事通信フォト)

本連載の読者として想定しているがっついた若手ビジネスパーソンにとって、11月13日のフランス同時多発テロ事件後に生じている国際秩序の変動を理解しておくことは死活的に重要と考える。そのため、最近のトルコとロシアの急速な関係悪化をどう見るかについて、筆者の考えを記しておく。

11月24日にトルコ政府は、同日、ロシア軍機がトルコ領空を侵犯したため撃墜したと発表した。これに対してロシア政府は、ロシア軍機はトルコ領空を侵犯しておらず、シリア領空に越境してきたトルコ空軍機がロシアの戦闘爆撃機Su-24を撃墜したと主張した。事実関係で両国の主張が真っ向から対立しているということは、どちらかがウソをついているということだ。

今回の撃墜事件まで、ロシアとトルコの関係は良好だった。トルコはNATO(北大西洋条約機構)の一員でありながら、ウクライナ問題に関して対ロシア制裁を科さなかったからだ。欧米の経済制裁による打撃を、ロシアはトルコとの関係拡大によって埋め合わせようとしていた。しかし、今回のロシア機撃墜事件でその流れが完全に変わった。

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