仏ルノーと日産自動車のアライアンスが始まった1999年に日産の最高執行責任者(COO)に就任したカルロス・ゴーン社長。この16年間、両社を主導してきたカリスマを直撃した。

カルロス・ゴーン Carlos Ghosn●1954年ブラジル生まれ。ミシュランを経てルノーへ。99年に日産COO、2001年に同社社長兼CEO。05年からルノー社長兼CEO(現会長兼CEO)も務める。(撮影:尾形文繁)
3つの危機と比べて今ははるかに易しい
──16年間を振り返って、いちばん大変だったことは?
いろいろあった。なにせ16年間ですからね。しかし、いちばん厳しかったのは日産のリバイバルです。再生がなければ、日産の将来も、アライアンスもなかった。
2番目はリーマンショック以降です。日産もルノーも中期経営計画、目標や予算を中断させないといけなかった。キャッシュを確保するのに一生懸命だったのです。3番目が東日本大震災です。主に日産が打撃を受けたが、ルノーも影響を受けた。ルノーも日系サプライヤーからさまざまな部品の供給を受けていますから。

来日し、日産の塙義一会長(当時)と握手するゴーン氏(撮影:尾形文繁)
──現在はいかがでしょう? 三つの危機と比べてですか?
今ははるかに易しいですよ。経営に問題はあるが、それは通常の課題です。
──中期経営計画「日産パワー88」の達成は可能ですか。
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