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あさひ社長 下田佳史 熱血2代目は商品バカ 「自転車に高付加価値を」

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自転車販売トップのあさひ。2代目は商品企画の担当として長く経営を支えてきた。自転車のSPA(製造小売り)で、次の価値創造を目指す。

すらりとした長身と笑顔は40歳を超えてもさわやかな印象。本社1階にある店舗で(撮影:ヒラオカスタジオ)

自転車で「製造小売り(SPA)」に進出し成功を収めたのが、自転車販売トップの「あさひ」だ。今や、国内で年間870万台ほど売られている自転車の6台に1台はあさひ製品だ。

製造小売りは、商品の企画から、生産、物流、販売までを一貫して自社で管理する経営手法で、全体的なコストを1社で管理するため収益性が高いとされるビジネスモデル。生産は外部委託先で、プライベートブランド(PB)として供給を受けるケースが多い。消費者の声を製造部門に反映させやすいという利点がある。

あさひは、自転車にこのビジネスモデルを初めて導入して、「業界で独り勝ち」といわれるまでに成長した。この6年間の業績の推移を見ても、売上高は2010年2月期に260億円だったのが、15年2月期は445億円にまで伸びた。出店攻勢もかけ、この期間に店舗数も倍増の約400となった。

販売員がほとんど介在しないセルフ販売が一般的になった時代、あさひはその逆張りで、丁寧な接客やさまざまな修理への対応で、事業を拡大した。修理自転車の即日引き渡しを目指す「クイックサービス」や、来店客に390円で簡易点検を促す「サンキュー点検」などが特徴だ。さらには3000円の会費で3年間の無償点検や傷害補償が含まれる会員制度「サイクルメイト」にも力を入れる。

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