
曲がり角のシェール産業(写真はノースダコタ州での採油風景)
「これは、石油輸出国機構(OPEC)が仕掛けた戦争だ」
ニューヨークのヘッジファンド、ブラックホーク・パートナーズの社長兼最高経営責任者(CEO)で、原油トレーダーのジアード・K・アブデルナー氏は語気を強める。
アラビア語に堪能なアブデルナー氏は、OPEC加盟国の要人に人脈を持つ。その筋の情報から原油価格の下落を見越し、売り建て(ショート)で儲けた。「シェール株が暴落したら買い時だ」と、再びチャンスを狙う。「企業の多くは1バレル=90ドルでヘッジしているが、先物の期限が切れれば損益が計上される。今後、倒産する企業が増えるよ」(アブデルナー氏)。
年明け早々の1月4日、米テキサス州のシェール開発企業・WBHエナジーは、米連邦破産法11条の適用申請を余儀なくされた。こうした小規模企業は高金利のジャンク債を発行して掘削資金などを調達している。原油安で収益が先細りすると、高い利払いが一気に負担となりクビが回らなくなる。
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