直営、フランチャイズ合わせて40店のスーパー銭湯を展開する極楽湯の株価が、新年最初の取引日である1月5日の大発会で突然動意づいた。それ以前の株価はいわば凪(なぎ)状態。一日の高値と安値の差である日中値幅が5円にも満たなかった銘柄が、ストップ高寸前の70円高と急伸したのだ。そこから数日乱高下を繰り返しながら、1月16日にはわずか9営業日で709円まで6割も上昇した。1月21日の終値での予想PER(株価収益率)は390倍と“超絶割高”水準だ。
「温浴施設はボイラー燃料を多く使うはず」との発想で原油安を材料に買い上がるとは単純、といった冷めた見方も聞かれた。しかし、投資の世界は「上がってなんぼ」「上がれば官軍」なのである。
では実際に、原油価格が大きく動くと、どんな業種、銘柄が買われやすいか。参考になるのは2007年1月から翌08年6月の原油の急騰局面でどのセクターが売られたかだ。当時はWTI原油先物価格が50.69ドルから145.55ドルへと約3倍にハネ上がった。一方、今回は同価格が107ドルから45ドル近辺へと下落する局面である。この二つの局面で東証1部銘柄の株価騰落率を33業種の分類別で比較してみた(図表1)。
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