インビジブル・エッジ M・ブラキシル、R・エッカート著/村井章子訳

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インビジブル・エッジ M・ブラキシル、R・エッカート著/村井章子訳

企業はどうすれば知的財産戦略を通じて持続可能な競争優位を維持できるか。それが本書のテーマだ。持続可能な競争優位のことをコンサルティング業界ではエッジと呼ぶ。本書のタイトルの由来はそこにある。優れた知的財産は、「見えない刃」であり、見えない競争優位になるからだ。

本書は「知財は見えない。しかし、切れる」実例を豊富に提示する。プロローグで、タイガー・ウッズを絡めてゴルフボールを例に引く。そこでは、ブリヂストンのハイテクボールにおける知財の威力に、引き込まれる。

読者が気になるのは、「世界最悪の知的財産権侵害国」である中国だ。「かつての日本企業と同じ手口で猛追してきた」という理解であり、同時に将来は、世界の企業利益の過半が知財取引によるとの展望の下に、中国もいつまでも「コピー大国」ではいられないという見通しが語られる。

知財の目でイノベーションを考える好著である。

文芸春秋 1890円

  

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