インビジブル・エッジ M・ブラキシル、R・エッカート著/村井章子訳

インビジブル・エッジ M・ブラキシル、R・エッカート著/村井章子訳

企業はどうすれば知的財産戦略を通じて持続可能な競争優位を維持できるか。それが本書のテーマだ。持続可能な競争優位のことをコンサルティング業界ではエッジと呼ぶ。本書のタイトルの由来はそこにある。優れた知的財産は、「見えない刃」であり、見えない競争優位になるからだ。

本書は「知財は見えない。しかし、切れる」実例を豊富に提示する。プロローグで、タイガー・ウッズを絡めてゴルフボールを例に引く。そこでは、ブリヂストンのハイテクボールにおける知財の威力に、引き込まれる。

読者が気になるのは、「世界最悪の知的財産権侵害国」である中国だ。「かつての日本企業と同じ手口で猛追してきた」という理解であり、同時に将来は、世界の企業利益の過半が知財取引によるとの展望の下に、中国もいつまでも「コピー大国」ではいられないという見通しが語られる。

知財の目でイノベーションを考える好著である。

文芸春秋 1890円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 草食投資隊をフォローせよ
  • 最新の週刊東洋経済
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
進撃の商社<br>純利益1兆円への野望

資源価格の反発で総合商社の業績は絶好調、非資源での新規ビジネス創出にも余念がない。純利益1兆円突破への期待も出てきた今、商社の実力を総点検する。5大商社のトップがそろい踏み、「人材編」にはイラストで各社のキャラ解説も。