政権交代の政治経済学 期待と現実 伊東光晴著 ~期待が危惧へと変わり 第三世代の登場を待望


 菅内閣も参議院選挙の「直前に閣議決定した『経済成長戦略』で」、自民党化という轍(わだち)を踏む。「成長優位は……格差を生み、貧困を生んだ」小泉内閣の政策にほかならない。その転換を昨年8月の総選挙で望んだ有権者から見れば、菅内閣の「成長戦略」はある意味で「裏切り」だ。

現実の政策の前で期待が危惧へと変わりつつあるなかで、民主党への期待は第三世代、すなわちポスト菅内閣の世代にあると著者は言う。この第三世代こそ「親の地盤と知名度を受けついで出てくる自民党との大きな違い」だと言うのだ。そう考えると期待が現実となるためには、なお選挙の洗礼と世代交代が必要なのかもしれない。

いとう・みつはる
京都大学名誉教授。理論経済学、経済政策専攻。1927年生まれ。東京商科大学(現一橋大学)を卒業。主著に『現実のなかの経済学』『経済学は現実にこたえうるか』『ケインズ』『現代に生きるケインズ』『伊東光晴 経済学を問う』(全3巻)など。

岩波書店 1785円 194ページ

  

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