スズキ、鈴木修社長「過当競争は当たり前」 シェア争い、為替、増税まで持論炸裂

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当初の販売計画を引き上げる原動力となったのは、好調なインドだ。インドの販売台数見通しは前年比3%増から10%に引き上げた。

(インドの子会社である)マルチ・スズキは、過去5年間、100万台位の状況が続いていた。これはアカン。他社は伸びていますからね。急激に。ボディが大きければ大きいなりに、小さければ小さいなりに、業界平均の前年比を上回っていかないと競争に勝てません。

うちは100万台前後で数年間うろついて、ちょっと停滞していた。だから暴動も起きた。ふんどしを締め直して、やらなダメだ、と。代理店改革とかいろんな施策を立てた。伸びないのがおかしかったので伸びるのが普通。他社の前年比を見たら、まだまだ足りない。

「85円と115円を足して2で割る」

1930年生まれ。元は銀行員だったが2代目社長の娘婿として58年にスズキ入社。78年の社長就任以来、30年にわたり経営を取り仕切る。インド進出の立役者でもある。一度は会長職に退くが、津田紘社長の病気退任に伴い2008年末より社長を兼務。

トヨタ自動車などと同様にスズキも今期予想の前提となる下期の想定為替レートを105円とした。足元115円に迫る円安を考えれば、利益が上振れる可能性もありそうだ。

為替の考え方は大手さんと違う。私どもの輸出は東南アジアが中心。ドルとユーロ建ての売上高は全体の3分の1。インド・ルピーが3分の1、そのほかが3分の1。(米ドルの)ウェートは軽いので、むしろルピーやタイバーツ、インドネシア・ルピアなどがどうなるのかに関心がある。

あんまり円安に振れたり、円高に振れると困る。リーマンショック以降、1ドル85円から115円くらいになったが、この差が大きい。お願いしたいのは、為替の安定化。それが大事でございます。いくらがいいかコメントしにくいが、85と115を足して2で割ったらという中で判断していかないと。

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