【産業天気図・放送・広告】エコカー補助金打ち切り、円高など不安要素が多い、景況感は「曇り」で足踏み

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 実は二極化しているのは広告代理店も同じ。業界断トツ首位の電通はサッカー・ワールドカップの効果もあって、売上高は前年同期比9.4%増の4169億円、営業利益は前年同期比約5倍の69億円を稼いだ。ところが、2位の博報堂DYホールディングスの売上高は0.9%減の2123億円で17億円の営業赤字。3位のアサツー ディ・ケイ(ADK、決算期は10年1~6月期)も売上高は5.1%減の1684億円で14億円の営業赤字を計上しており、同社は早期退職の募集をしなければならないほどに苦しくなっている。
 
 利益面で苦戦する会社にとって、10年10月~11年3月期の回復に期待したいところだが、ここにきて不安要素が次々に出てきている。もともと下期はエコカー補助金が9月末で打ち切られ、自動車業界からの出稿が減るのではないか、というのが懸念材料だった。だが、ここに来て追い打ちをかけているのが円高。大手広告主である自動車や電機などの輸出企業の企業業績が悪化すれば、広告出稿が一気に底割れする可能性がある。さらに前年同期はバンクーバー五輪という大きなイベントがあったが、今期はそれに匹敵する規模のものはない。

当面は月次のスポット、タイム次第で一喜一憂する局面が続きそうだ。
(中島 順一郎=東洋経済オンライン)

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