北海道の「キハ40」、周遊パスで乗り尽くせるか 残り少なくなった国鉄時代の気動車で冬の旅

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「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」は、JR北海道内の在来線特急・快速・普通列車の普通車自由席、一部路線を除くジェイ・アール北海道バスが乗り降り自由になるパスで、普通車指定席(SLを除く)も4回まで利用できる。

発売期間は2022年2月28日までで、利用期間は同年3月31日まで(3月27日以降の利用開始分は発売なし)。発売箇所はJR北海道のみどりの窓口や指定席券売機などだ。ただし、補助金をもとに算定した販売予定数が上限に達した場合は発売終了となる。

できるだけキハ40に乗れるよう考えて組んだ行程は以下の通りだ。

1日目(月):函館入り。「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」購入
2日目(火):函館→(函館本線)→長万部→(室蘭本線・千歳線)→札幌→(函館本線)→深川→(留萌本線)→留萌
3日目(水):留萌→(留萌本線)→深川→(函館本線)→旭川→(宗谷本線)→音威子府→(村営バス)→天塩川温泉
4日目(木):天塩川温泉→(宗谷本線)→旭川四条→上川→遠軽→(石北本線)→網走→(釧網本線)→摩周
5日目(金):摩周→(釧網本線)→釧路→池田→新得→東鹿越→(根室本線)→滝川【新得―東鹿越間は代行バス】
6日目(土):滝川→(函館本線)→札幌→(千歳線)→新千歳空港

このうち、キハ40に乗車したのは以下の区間だ。

函館―長万部間(函館本線)
旭川四条―網走間(石北本線)
釧路―池田間/東鹿越―滝川間(根室本線)

石北本線もH100の運用があるが早朝の2本のみで、ほかは旭川―北見間を運行する「快速きたみ」がキハ40ではないことを覚えておけば、ダイヤ改正までは確実にキハ40に乗車することができる。キハ40の運行はないが、廃線が取り沙汰されている留萌本線も組み込んだ。

行程図とキハ40の乗車区間(筆者作図)

旅の始まりは函館から

初日の11月29日、羽田発の飛行機は11時10分に函館空港に着陸。函館駅で「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を購入する。

宿は「JRイン函館」。函館駅の真横にあり、エントランスを入ると実物の北斗星などのヘッドマークが飾られ、部屋からのトレインビューが素晴らしいホテルだ。開業はコロナ禍真っ最中の2020年5月だが、近況を聞くと緊急事態宣言も明け、道民割引もあり現在は好調とのこと。夜は部屋の灯りを消して、函館駅のホームを飽きずに眺めた。

翌朝、10時55分発の森行きに乗車する。いよいよキハ40の旅である。2両編成だが、乗車率は半分以下。大沼に差し掛かると向こう側にうっすらと雪を冠した駒ヶ岳が見える。大沼公園駅を出ると私が乗った車両は4人になった。2両編成に数人の客を乗せて走る。厳しさを感じる。

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