立教大学 理学部 共通教育推進室(SCOLA)特任准教授、サイエンスコミュニケーター
1977年生まれ。東京農工大学大学院農学研究科共生持続社会学専攻修了。2011年に青年海外協力隊としてアフリカのマラウイ共和国に赴任し、理数科教師として活動。帰国後、日本科学未来館の科学コミュニケーターや北海道大学の特任助教などを経て現職。イグ・ノーベル賞に関する番組解説や企画監修などを行う「イグおじさん」としても活動している
chapter.03より抜粋
ICTで、教育はどう変わるのか
古澤 ICT化っていうもの、もしくは「教育とICT」「教育×ICT」であったりとか、実際の教育現場におけるICTの導入であったりとかっていうのは、それこそ 新型コロナウイルスの流行以前から言われていたことではあるが、新型コロナウイルスの流行下において一気に加速した部分がある。とくに大学なんかはそうだと思う。
そう考えたときに、いま大学の場合はオンラインで授業を行っている。コロナが落ち着いたらきっとオンラインではなくて、対面に戻っていくのだろうとは思いながらも、オンラインで何か行われることがなくなるかというと、そうではないのじゃないかなと思っている。
そこで、いわゆる従来の学びの中にどのようにICTというものを自然に組み込んでいくのか、もしくは自然に組み込むというか、学びの選択肢として自然に取られるようになっていくだろうと思うし、そうなるのがよいだろうと思っている。
それは、それこそICTに関して、いろいろなメリットとかデメリットとか言われると思うが、 それを教員側であったりとか、もしくは子ども、生徒、学生側も意識しながら向き合っていく。自然と教育の中にICTが入っていく感じになるのではないかなと。
【タイムテーブル】
00:09~ 青年海外協力隊での経験が役立っている
02:58~ ICTで、教育はどう変わるのか
04:38~ 「教育のICT化」メリットとデメリット
chapter.04より抜粋
日本は、東大卒でも世界で活躍できる人材は少ない?
古澤 世界に出て行って役に立たないかって、絶対そんなことないと思っていて、やっぱり年号を覚えられるとか、単純な頭のよさがありながらも、情報処理能力の高さはありながらも、その頭のよさをどう使うのかで彼らはそれをクリアしてきているので、問題解決能力は非常に高い。
東大に行った人たち、もちろん社会に出てうまくいかない人たちもいるが、何か物事を成すっていう意味で、基礎的な体力の高さは、日本とか東大の人たちが 世界と比べて劣っていると感じてはいない。
世界にはたくさん大学あるので、いろいろな教育の仕方があっていいし、得意な部分は一様じゃなくてよいのでは。例えば、日本の学生が得意な部分とか日本人の特性があったらそれはそれでいいし、そこを認めていけばいいかなと。この国の学生はこれが強いんだよねっていうのがあったら、それでいいんじゃないって思う。
【タイムテーブル】
00:09~ 理系と文系は、どっちが“得”か?
03:08~ 日本は、東大卒でも世界で活躍できる人材は少ない?
04:24~ これからの教育は、どうあるべきなのか