コニカミノルタは高速機新製品投入で、デジタル商業印刷機への本格参入を表明
コニカミノルタホールディングスは7日、会見を開き、デジタル商業印刷機の新製品を発表した。デジタル商業印刷機の分野は、販促用印刷物の個別化需要が高まっていることなどを受け、急速に市場が拡大している。コニカミノルタは今まで、中・低速機のラインナップを展開していたが、今回新たに高速のカラー機を投入する。技術開発や営業の体制を強化し、成長の柱にする考えを強調した。
新製品「bizhub PRESS C8000」(=写真=)は、今年8月の発売予定。安定的に高画質を出力できる印刷品質にこだわった。新開発の「ハイブリッドデカール機構」により、印字直後の出力用紙の波打ちや、冊子にしたときのばらつきを防ぐ。人間の肌の質感まで高精細に表現する「デジタルトナーHD+(プラス)」を採用している。
デジタル商業印刷機の市場は、現在、約4200億円(2009年、ガートナー調べ)。まだ規模は小さいが、1枚1枚異なる内容を印刷できるというデジタルならではの強みを生かし、ダイレクトメールやカタログ、フォトブックといった領域での拡大が期待されている。版を作る手間とコストが省けるため、小ロットの印刷にも向く。北米を中心に、急速に需要が拡大している。
コニカミノルタは高速機に強いオセ社(オランダ)と提携し開発をしてきたが、昨2009年にライバルのキヤノンがオセ社の買収を表明。今年1月、コニカミノルタはオセ社との共同開発終了を発表し、今後の動向が注目されていた。
今回、自社開発した新製品で、高速機の領域に一歩足を踏み入れた。だが、木谷彰男・コニカミノルタビジネステクノロジーズ代表取締役社長は「ポートフォリアはまだ不十分。他社との提携も含め、今後も開発に注力したい」と意気込む。今春には、デジタル商業印刷機専任の新組織を立ち上げたばかり。営業とマーケティングで550人の新組織を、今後1~2年で700~800人まで増やす計画だ。
(前野 裕香)
《東洋経済・最新業績予想》
(百万円) 売 上 営業利益 経常利益 当期利益
連本2009.03 947,843 56,260 45,403 15,179
連本2010.03予 817,000 34,000 32,500 10,000
連本2011.03予 840,000 52,000 50,500 33,000
連中2009.09 393,341 9,159 8,728 3,534
連中2010.09予 400,000 24,000 23,500 14,100
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1株益¥ 1株配¥
連本2009.03 28.6 20
連本2010.03予 18.9 15
連本2011.03予 62.2 15-20
連中2009.09 6.7 7.5
連中2010.09予 26.6 7.5-10
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