相鉄「都心直通」の陰で姿を消した昭和の名車

今年11月に引退した新7000系の魅力を大解剖

2020年11月に引退した相鉄新7000系(筆者撮影)

相鉄こと相模鉄道は、都心直通プロジェクトとして相鉄・東急直通線の整備が進行中で、2022年下期の開業を目指して着々と準備を進めている。2020年からは相鉄・東急直通線向け新型車両の20000系の量産化も始まり、新車が続々と投入されているが、その陰で都心への直通に対応しない車両が淘汰されている。2020年11月には新7000系が引退、かしわ台車両センターで「新7000系引退イベント」も開催された。

相鉄の「カッコいい」通勤電車

今回引退した新7000系は1986年に登場、1989年までに10両編成6本分の60両が作られたので「平成生まれ」の車両も存在する。「新」と呼ばれるのは、1975年に登場した7000系の改良形・増備車という意味で、車両のデザインが一新されたからだ。見た目はまったく違う電車になっているが、走行機器は相鉄独自のものを備えていた。

前面のデザインは「ブラックフェイス」と呼ばれる、当時の流行と言えるものだ。額縁状のデザインで、額縁内に3つの窓ガラスや行先・種別の表示器、運行表示器、車両番号の標記をまとめ、額縁内の全体は黒として遠目にはシンプルに見える仕上がりとしている。

車体の色は当初、アルミ製の車体の地肌を生かして車体全体の塗装を行わず、赤いラインに加えてオレンジのラインも添え、前面ではオレンジのラインがS字状になるようにデザインされていた。だが、相鉄創立90周年を機に2007年から2014年にかけて車体が灰色に塗装され、当時の最新形だった11000系にならって、ブルーとオレンジのラインを添えた姿で最後を迎えている。

今でこそ、昔の電車のデザインになってしまったが、当時は「ブラックフェイス」のデザインは斬新で、相鉄の「カッコいい通勤電車」だった。

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