「日本製品」が海外で売れなくなった根本原因

中国に一度敗れた「メイド・イン・ジャパン」

その成長市場のグローバル・トップに立つDJIの創業者、汪滔(フランク・ワン)氏が掲げる社訓は、「激極尽志、求真品誠(極限まで志のために尽くし、真実を追求し、製品に嘘をつかない)」という完璧主義だ。

フランク・ワン氏が大学院の同級生2名と創業したDJIが初めに製造・販売したのは、ドローンの中核となる飛行制御システムのフライトコントローラーだった。共同創業者と離別し、知人・恩師を招いてチームを再編し、資金調達を経て、2009年に初の自社製品となるフライトコントローラーシステム「XP3.1」をリリースした。その後は「ハードテックのシリコンバレー」と呼ばれる深圳に本拠地がある強みを活かし、ドローン全体の製造へ舵を切っていった。

iPhoneの次に「革新的なアイデア」

そうして2013年に発売されたのが、ドローン「ファントム」だ。リーズナブルな価格、組み立て済みで届き受け取ったらすぐに空撮できる、という3つの強みを誇る白いボディのドローンである。ファントムは、ドローンとして一般利用できる最低限の性能を備え、当時として破格の679ドル(約67000円)でリリースされた。

これは、それまで専門的な知識を持った業者やマニア向けだったドローンを、一般向けに大きく広げるヒット商品となった。そのインパクトは、アメリカ『Forbes』誌で「AppleのiPhoneを除けば、ファントムはもっとも人を感動させるプロダクトかもしれない」と評されたほどだ。

DJIは2013年のうちに、空中でのブレを防止し、空撮の精度を高めた「ファントム2」を即座にリリース。2015年には、飛行の安定性を向上させた「ファントム3」。2016年には、障害物の回避、対象の追尾などの機能を備えた「ファントム4」を次々にリリースしていった。

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