【産業天気図・スーパー】消費喚起は低価格頼み、人件費圧縮など対策も限定的、来秋まで「雨」の苦境

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予想天気
  09年10月~10年3月    10年4月~9月

スーパー業界は2009年10月から10年9月まで1年を通して、「雨」が続きそうだ。厳しい消費不況を受け業界各社は値下げなどによる価格訴求で客足を呼びこんでいる状態。ひとたび下がった商品価格は10年も低水準で推移するのが確実で、企業業績の重荷となりそうだ。

09年12月の冬季賞与は、前年比20%前後の減少が予想される。消費者の厳しい懐事情が、スーパー業界の売上高、粗利益が集中する年末商戦の苦戦を招いている。各社は値引きセールで消費喚起を狙うが、値下げやプライベートブランド品による低価格競争は09年3月ごろから続いている。もう一段の値下げは各社の「首を絞める」結果にもなりかねない。

総合スーパー最大手のイオン<8267>は12月10日からの5日間、ショッピングセンター(SC)のテナントと共に、衣料品や生活用品などで1~2割引のセールを実施した。イオンによると値下げ販促で来客数は約30%増えたといい、セールによる集客効果は認められる。セブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のイトーヨーカ堂も、12月に入りキャッシュバックセールを実施しており、今後も大手スーパーを中心に値引き合戦は続きそうだ。低粗利の商品構成比が高まる中、値下げ商品以外の購買をいかに刺激するかが問われる。値下げ品の売り場の近くに関連商品を配置するなど工夫を凝らすが、実際に購入に結びつけるのは厳しいのが実情という。

消費不況は食品スーパーもむしばみつつある。リーマンショック以降も食品消費は底堅いといわれ、9月までは既存店売上高は前期比1~3%減にとどまっていた。だが10月以降は減収幅が5%近くになるスーパーが急増している。

低価格化は限界点に達したとみる業界関係者は多いながら、各社とも細る客足を競合企業から争奪するために、再三の値下げに踏み切っているのが実情。10年度も商品価格や粗利の回復は厳しい展望で、09年度のように人件費など経費削減に頼む展望だ。
(鈴木良英)

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