「ジープ」の販売台数が10年で13倍も増えた理由

成功の鍵はブランド力+製品力+地道な努力

しかし、すべてが一様ではなく、本格オフローダーの「ラングラー」から、豪華な「グランドチェロキー」、おしゃれな欧州製「レネゲード」までの幅広い製品ラインナップが用意される。

ライトにジープのブランドを利用したい人から、より深いものを求める人までに応えてくれるのだ。これほど便利なブランドもないだろう。

フラッグシップモデルの「グランドチェロキー」(写真:FCAジャパン)

ちなみにジープは、2013年にグランドチェロキーのマイナーチェンジを実施すると、2014年に「チェロキー」、2015年にレネゲード、2017年に「コンパス」、そして2018年にラングラーと、毎年のように新型モデルを投入してきた。これもジープの好成績の理由のひとつだろう。

最も濃厚にジープを味わえる「ラングラー」

そうしたジープのイメージを最も濃厚に味わえるモデルが、ラングラーだ。第2次世界大戦時に活躍した始祖たるジープのデザインを忠実に今に伝える本格派オフローダーである。

2018年11月からは、1987年に登場した初代(YJ型)から数えて4代目となる新型モデル(JL型)が登場したが、驚いたのはデザイン・テイストが旧型そのままであったことだ。

ジープの急成長を支える「ラングラー」(写真:FCAジャパン)

もちろん、中身はすべて新しくなっているのだが、詳しくない人であれば、新型と旧型を見分けるのさえ難しいだろう。それだけ従来のイメージを大切にしているのだ。

そして、実際に、その“古いデザインのまま”のクルマが売れている。

ラングラーは2019年に4873台を販売し、外国メーカー車モデル別新車登録台数順位で16位となった。これは、FCAが販売するクルマのトップとなる順位。

なんと2019年、販売されたジープ車の実に3台に1台がラングラーであったのだ。ジープブランド急成長の理由のひとつになっている。

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