もっとも、ななつ星の1人当たり料金は最低でも18万円だが、SL銀河の乗車に必要な金額は乗車券(花巻―釜石間なら1620円)と指定席券(820円)合わせても2440円。仮に全席が埋まったとしても1回の運行で得られる運輸収入は40数万円にすぎない。採算性は度外視しているといってもよい。
魅力的な車両
内装も『銀河鉄道の夜』をイメージしている
SLが牽引する車両のデザインは工業デザイナーの奥山清行氏が担当。『銀河鉄道の夜』の世界観をモチーフにしたという。夜空を思わせる青い塗装に星座や沿線に生息する動物をちりばめた外観は、確かに、これから銀河鉄道に乗って星の海へ飛び立つような気分にさせる。
各車両にはギャラリーが設けられており、宮沢賢治ゆかりの品々や南部鉄器をはじめとした東北の名産品が展示されている。眺めているだけで楽しくなり、車内で販売されたら飛ぶように売れるだろう。また、JRでは初となるプラネタリウムも設置されている。定員8人で、約10分の映像を楽しむことができる。
ユニークなのは、乗客が乗る車両が客車ではなく、ディーゼルエンジンを装備した気動車であること。機関車が牽引するのは動力を持たない客車というのが通常のパターンだが、釜石線には勾配のきつい区間があり、牽引に支障が出るリスクを考慮して、自力走行が可能な気動車を客車として使うことにした。
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