すし屋の常識・非常識 重金敦之著
現在の東京のすし屋激戦区は港区の西麻布一帯といわれる。店構えだけではそれとわからない。店主はほとんど若い人。修業先の店名を誇示することも、習得した技術に執着することもない。すし屋を取り巻く状況は、「なんでもあり」になった。その場で煮たり焼いたりというこれまでの禁じ手も平気だ。即座に客の注文に応じ、時間のかかる温かい料理を出さないのが矜持だったはずが、最後にお椀を出す店もある。それは邪道といっていい。あえて口にしないこともあったが、今は著者も出されれば口にする。
好奇心旺盛な文芸ジャーナリストが、すし屋をめぐる「食」のライフスタイルの変化を、文学的教養を織り込みつつまとめた。
朝日新書 777円
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