フェイスブックの働き方がこうも自由なワケ イノベーションを起こす組織作りのカギは?
フェイスブックは、売り上げよりも、いかに世の中にインパクトを与えるアイデアを生み出すかを重視。そして、より多くの社員同士が交流できる環境こそが、革新的なアイデアを生むと考え、注力してきた。
たとえばフェイスブックでは、いろんな国の料理を食べることができる。
社員食堂では、数十種類のインド料理が食べ放題。社員なら無料だ。ランチだけでなく朝食、夕食、カフェ、デザートも無料。食事の場は、人が集まる場所。無料で提供することにより、より多くの社員同士が交流できる。そして新たな交流が、新たなアイデアを生み出すというのだ。
スピーディーな意思決定が成果を高める
人と人とがつながりやすい環境の中で生み出されたアイデアを、どう実現していくのか。
フェイスブックは、プロジェクトの進め方も独特だ。日本の企業では上司が選んだチームで仕事を進めることが多いが、フェイスブックでは食堂やカフェなどでアイデアを出し合い、意気投合すれば、勝手にチームを組み、自発的に仕事を進めていく。
さらに、アイデアをスピーディーに実現させる仕組みもある。3カ月に1度、全社員が参加可能なアイデアコンテストを開催。誰でもアイデアを経営陣に直接プレゼンできるチャンスがあるという。
プレゼンには、若手と同じソファに座るマーク・ザッカーバーグ氏の姿もあった。
そんなフェイスブックの環境づくりでカギとなるのが「コーチ」と呼ばれる人たちだ。彼らは決して上司ではなく、社員同士の話し合いが行き詰まったときに助言をしたり、時にはプライベートな相談にものったりする。働きやすい環境づくりのためのアドバイザーだという。
コーチの1人、オスカーさんは言う。「僕たちは世界の誰も見たことがないようなものを作ろうとしているんです。その途中でたくさんのミスもします。だからこそ職場の環境づくりが大切なんです」。
先進的に見えるフェイスブックの働き方も、彼らにとっては、まだ改善の余地のある未完成なもの。革新的なアイデアを生み出す環境から、これからも、新たな働き方のアイデアが生まれてくるかもしれない。
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