フェイスブックの働き方がこうも自由なワケ イノベーションを起こす組織作りのカギは?

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驚くことに、フェイスブックには、日本でいう「就業時間」は存在しない。仕事をこなしていれば、好きなスケジュールで働くことができるのだ。フェイスブックを訪問した午後3時、日本でいえば就業時間の真っただ中に、なんともリラックスした雰囲気がフェイスブックの「街」を覆っていた。

広報担当のクレア・マシアスさんは言う。

「フェイスブックは社員の働き方にとても柔軟な考え方を持っていて、たとえば朝の9時半か10時に出社して午後3時に一度切り上げて子どもを迎えに行き、寝かしつけた後、午後10時から家で仕事をするという人もいます」

一人ひとりのライフスタイルにあわせた働き方ができる反面、たとえ朝9時から夕方6時まで出社していても、それだけでは評価されない。仕事の「質」が問われる働き方だ。

革新的なアイデアが生まれるカギは職場環境にある

広々としたオフィスに足を踏み入れる。ここで目を引くのが、ダクトがむき出しになった天井だ。未完成のままなのは、自分たちもまだ未完成だという気持ちを忘れず、スタートアップとしての志を持ち続けようという、社員へのメッセージだという。

ダクトがむき出しになった天井とともにオフィス内部を紹介してくれた広報担当のクレア・マシアスさん(写真:TBSテレビ『緊急!池上彰と考えるニュース総決算!2018ニッポンが“危ない”』取材班提供)

日本の場合、部署ごとに“島”があり、決められた席に座るのが一般的だが、フェイスブックでは仕切りのない巨大なテーブルで、思い思いに好きな席に座って仕事をする。オフィスを出て外にあるソファーや、テラスで日光を浴びながら仕事をする人もいる。

入社2年目のアシュリーさんによれば、「敷地内のどこに行って仕事をしても大丈夫です。さまざまな部署の人たちと密接に働きながら経験をお互いに伝え合い学ぶことができ、アイデアが広がっていきます。マーク(CEO)やシェリル(COO)が歩き回っていることもあるわ」という。

実は、これが革新的なアイデアを生み出すためのフェイスブックの環境づくりなのだ。

フェイスブックには、仕事の大きな指針が3つある。

(1)インパクトのあるアイデアを生み出したか
(2)自分のアイデアにいかに人を巻き込んだか
(3)他人のアイデアをいかに助けたか
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