テレビと宗教 オウム以後を問い直す 石井研士著
日本のテレビが宗教を扱う場合のほとんどは、海外での宗教紛争、カルト教団の事件などの報道か、心霊、超能力、あるいは占いなどのバラエティ番組に二極化している。人類が誕生して以来続いてきた精神文化の中核をなす宗教が、こうした形でしか伝えられないとき、社会は衰退していく一方ではないか。宗教とテレビの関係を、オウム真理教事件の報道や、スピリチュアル関連の番組がはらむ危険性を提示しながら、宗教学者である著者が検証する。
本書には、中学生の2割弱が死者は生き返ると信じ、8割以上の大学生が霊能者の存在を肯定していると答えた、アンケート調査も提示されている。ニセ科学やオカルトについても考えさせる一冊。
中公新書ラクレ 882円
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