検索バカ 藤原智美著
パソコンで検索やネット閲覧に費やす時間は年々増えている。個々の小さな力が結実して大きな力となるネットワークは、反面、他人任せで自分は何もしないという態度を助長し、ネットからの「コピペ」で論文を仕上げるのは大学生ばかりでなく、今や小中学生までもが夏休みの読書感想文をネットに並ぶ見本で済ませるという。
「思考」は「検索」に、「言葉」は「情報」に置き換えられ、私たちは自分の頭で考えることをショートカットして、他者に解決策や結論を委ねるようになってしまった。「空気を読め」という同調圧力が自立した思考を奪う現代に、私たちは「考える力」を再生できるのか。
芥川賞作家である著者が自戒を込めて問いかける。
朝日新書 777円
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