「生活の質が高い都市」、東京と神戸は50位に ウィーンが9年連続で首位
[ウィーン 20日 ロイター] - 米コンサルティング会社マーサーがまとめた2018年の「世界生活環境調査・都市ランキング」で、オーストリアの首都ウィーンが9年連続して世界で最も生活の質が高い都市となった。最下位は前年に続き、イラクの首都バグダッドだった。日本は東京と神戸が50位、横浜が55位、大阪が59位、名古屋が64位となった。
ソウルは79位、上海が103位、北京が119位だった。
マーサーは世界231都市を対象に、政治的な安定や医療保険制度、教育、犯罪、娯楽、交通などの項目を評価。企業が海外駐在員などに支払う報酬や各種手当を決める際の参考に使われている。
人口180万人のウィーンは、文化面とヘルスケアの充実、家賃の安さなどが評価された。2位はスイスのチューリヒ、3位はニュージーランドのオークランドとドイツのミュンヘン、5位はカナダのバンクーバーで北米では最上位。
上位10位(10位が2都市あるため11都市)のうち、8都市を欧州が占め、ニュージーランド、カナダ、オーストラリアがそれぞれ1都市となった。ドイツとスイスは3都市が上位10位に入った。
アジアの最上位はシンガポールの25位、中南米の最上位はモンテビデオの77位、アフリカの最上位は南アのダーバンで89位だった。
欧州連合(EU)離脱を1年後に控えた英国は、最上位都市のロンドンが前年から1ランク下落して41位となった。
過去20年で最も生活の質が向上したのは一部東欧都市で、サラエボは159位、ブラチスラバは80位となっている。
2003年の米国主導による侵攻以来、勢力間で暴力的対立が続いているバグダッドは、10年連続で最下位となった。その2ランク上には、内戦で荒廃しているイエメンの首都サヌアが、6ランク上には7年にわたり内戦状態にあるシリアのダマスカスが位置した。
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