TKP、貸会議室から「空間再生」へ広がる野望 時価総額1000億円超と株価急騰、成長続くか

拡大
縮小

TKPが空間再生の先に描くのが領域拡大のための「事業再生」ビジネス。大塚家具との提携はその最初の事案という位置づけだ。大塚家具の抱える低稼動な空間の活用が第一弾。今春、新宿ショールーム最上階をイベントホールにして運営を受託する計画などが決まっている。

東証1部上場には流動性の確保が課題

株価は大塚家具との提携発表にあまり反応しなかったが、上場以来ほぼ右肩上がり。「時価総額1000億円が、海外年金ファンドなどの投資対象となる下限。短期売買狙いの個人より、まずは長期志向の投資家に買ってもらいたい」(河野社長)。

とはいえ、現在は特定株比率が9割近い。すでに視野に入っているという東証1部上場に向け、同比率引き下げは必須、株主からの目もより厳しくなる。

河野社長を入れて社内取締役2名でスピード成長してきた経営手法が、社員数1000人、売上高300億円体制にも通用するのか。ベンチャーからの脱皮という試練も待ち受ける。

勝木 奈美子 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かつき なみこ / Namiko Katsuki

環境・水処理機器、プラントメーカーなどを担当。現職はメディア編集部長

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT