里山ビジネス 玉村豊男著
長野県東御市の交通不便な里山でワイナリー、レストランを始めた人気画家・エッセイストが、その「無謀な」ビジネスに込めた思いをつづる。
多額の投資が必要なワイン製造は、割に合わないビジネスの代表格。だが、著者はあえて逆境に挑み、地域活性化のビジョンを提示する。単一品種・大量生産の流れに逆行し、多品種・少量生産という里山農業の伝統を守ることで、ひたすら経済拡大を目指す世界から独立した「場」を築く。
やわらかすぎて流通に乗せられない完熟トマトなど、その場でしか手に入らない魅力を提供することで、集客にも成功。自然と折り合いをつけ、拡大を求めない。その方針は、環境の世紀に「持続」することの意味を問いかける。
集英社新書 714円
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