前出の“オープン婚”だが、これを5年前から実践している山田直樹さん(仮名)に話を伺った。彼は42歳で、早稲田大学卒、飲料メーカー勤務、年収は800万円だ。タレントで言うと、三宅裕司さんにどこか似ている。
ちなみに、山田さんの妻は、40歳、早稲田大学卒、ITメディア系会社勤務、年収は600万円。容姿は作家・室井佑月さんに似ているキリッとした美人だ。
2人は東京都江東区内のマンション(持ち家)在住、小学3年生(9歳)の娘がおり、近くに妻の実家がある。結婚10年、夫婦間のレス期間は8年だ。
「妻とは子どもが生まれてからできなくなって……。理由は産後に拒否され続けたことと、再開しても子どもが隣に寝ているとお互いにそういう気分になれなくなった。僕は妻が好きで、妻以外の女性とはしたくなかったので、ひとりエッチの日々でした」
妻が「あなたも恋人を作ったら?」
そんな夫婦の関係が変わったのは、5年ほど前。
「妻が仕事で深夜帰宅や出張が続き、それと同時に新しい服を買ったり、娘や僕に優しくなった。そこで最近どうしたの?と聞いたら、高校時代の元彼とW不倫をしていると言われたんです。目の前が真っ暗になりました。当時は不倫=離婚だと思い込んでいたので。自分にはさせてくれない妻がほかの男とエッチしているという暴力的な事実にぶちのめされました」
怒りと情けなさと、裏切られたショックで顔面蒼白になる山田さんに、妻は、「あなたも恋人を作ったら」と言い放った。
「何を言うんだこの女は、と思ったけれど、冷静に考えてみると、それもアリかな、と(笑)。僕も女性から好意を寄せられていると感じることもあったので。それに、妻とはエッチそのものはないけれど、あいさつ程度のキスやハグをしたり、家族全員で風呂に入るなど関係は良好。ほかの男とエッチしただけでは離婚をする理由にならない、と感じたんです」
山田さんは基本的に妻を尊敬しており、寛容さや思慮深いところがありながら大胆な性格を家族として信用している。
「僕たちは飲み会で知り合って、同じスペック同士で、いわば打算で結婚したんです。妻は婚活女子にありがちな媚びや甘えがないところが信頼できたし、人生のパートナーとしていいと思ったんです」
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