ソフトバンクは、本当に”つながりにくい”か 改善ぶりを懸命にアピール、その根拠とは

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電波状況が改善しているなら、ソフトバンクユーザーにとっては朗報と言えるだろう。孫社長は各調査について「これだけのデータからソフトバンクだけに有利なデータに変えるのは難しい」として正確性をアピールした。

今後は山間部の改善にも力点

ただ、今回の調査では、子会社ヤフーの防災速報アプリの情報が利用されているなど、純粋な第三者による調査とも言い難く、にわかに信じがたい面もある。孫社長は「今後はドコモに負けている山間部の電波改善にも力を入れたい」としており、引き続き改善を進める方針だ。都市部、山間部と改善を進める中で、ユーザーによる評価も徐々に定まっていくだろう。

また、孫社長は、グループのイー・アクセス(昨年に買収し、その後非連結化)と電波の相互利用を21日から始めることも発表した。ソフトバンクが保有する2.1ギガヘルツ(GHz)帯に、イー・アクセスの1.7GHz帯のネットワークが加わることで、高速通信の「LTE」を快適に利用できるという。対象機種はソフトバンクの主力であるアップルの「アイフォーン5(iPhone5)」や「アイパッド(iPad)」など。まずは都内から始め、順次エリアを広げていく方針だ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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