贅沢の条件 山田登世子著

贅沢の条件 山田登世子著

何をもって「贅沢」とするか。本書を読めば、現代人の散財による消費など、何ほどのものかと考えさせられる。

たとえば、権勢にかかわる政治性から、ケタ違いに豪華絢爛な祝宴を繰り返したヨーロッパの宮廷貴族たちは、いわば「公務」で贅沢をしていたという。その逆をゆくかのような森茉莉などは「贅沢貧乏」。ほんとうに贅沢な人間は、贅沢を意識しない人たちだと考え、好きなことしかせず、貧乏をもいとわない。

両者は「精神の貴族」という意味において、まったく同義である。中世修道院文化から、ココ・シャネル、白洲正子まで、フランス文学者が、不況のいまだからこそ、「富」ではない真の贅沢とは何かを問いかける。

岩波新書 735円

Amazonで見る
楽天で見る

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナショックの大波紋
  • 令和を生きる若者のための問題解決法講座
  • コロナショック、企業の針路
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
老舗「レナウン」が経営破綻<br>アパレル淘汰・再編の序章

名門アパレルのレナウンが民事再生の手続きに入りました。親会社「山東如意」が再建に見切りをつけ、新たなスポンサー探しは難航が予想されます。ほかのアパレルも店舗閉鎖や売り場撤退が予定され、百貨店に多大な影響が出そうです。