小田急新型ロマンスカー「GSE」はここが凄い 愛称のGは「優雅さ」のGracefulから
複々線化の完成で新時代を迎える小田急の新たなシンボルに――。2018年3月の複々線化・ダイヤ改正と同時にデビューする予定の、小田急電鉄の新型特急ロマンスカー70000形が12月5日、その姿を現した。
ロマンスカーの象徴である「展望席」を先頭車に設けた7両編成のボディは、バラの色を基調としたという「ローズバーミリオン」、屋根は「ルージュボルドー」と呼ばれる赤色に包まれ、現行のフラッグシップ車両である白いロマンスカー、50000形VSEと好対照。VSEなどに続き、70000形でもデザインを担当した「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」代表の建築家、岡部憲明氏は会見で「VSEと対になる車両と考えていただければ」と語った。
愛称は「GSE」
歴代ロマンスカーには、通勤特急の要素が強い1996年デビューの「EXE」を除き、”Super Express”の略である「SE」を含む愛称が付いているが、今回の70000形は「GSE」。Gは優雅さを表す「Graceful」の頭文字で、「箱根に続く時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」という70000形のコンセプトにちなむという。
10年ぶりとなる新型ロマンスカーの導入は、従来車の置き換えと、箱根への観光客向け特急増強が大きな狙いだ。現在、ロマンスカーのラインナップは全4車種。このうち観光客に人気が高いのは展望席のあるVSEだが、同形式は2編成しかないため、行楽シーズンには展望席だけでなく一般席も含めて予約が集中する状況が続いているという。一方、展望席のあるもう一つの車種である7000形LSEは登場から約35年が経過し、置き換えの時期を迎えていることから、展望席のある新型の導入が決まった。
70000形は来春まず1編成が就役する予定。7000形LSEについては、この際に1本が引退する予定だが、しばらくはGSEとLSEが併存する光景が見られそうだ。
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