怪しい?"おじさん用"と思われがち、「自毛植毛」の進化《男性だけでなく女性の利用も》本物の毛が欲しい…と眉植毛も

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「植毛をする際、薄い箇所ならどこに植えてもいいというわけではありません。数年後、もし脱毛症がさらに進行してしまったとしても、植毛した箇所が浮かない場所に植えなくてはならないのです」

数年先の髪の状態を予測したうえで、男性も女性も植毛に適応しやすいのは額の生え際だといいます。

「女性の生え際はホルモン分泌の変化によって脱毛しやすい場所。加齢が主な原因ですが、産後の脱毛がそのまま戻らなくなってしまったり、妊娠前よりさらに悪化してしまうという方もいらっしゃいます。また、分け目は生え際に比べ、どんなに薄く見えても、実際には植毛が必要なほど密度が低いわけではないため、あまり向いていません」

FUEでは後頭部から移植する毛包を採取し、定着しやすいように整えてから、移植先の生え際に手作業で配置していきます。長井医師の場合は、「ラインスリット方式」と呼ばれる術式に精通しています。

これはマイクロブレードという極細の刃で毛穴を線状に切開する手法。極めて微妙な毛の向きや角度、流れを精密に調整できるため、わずかな違いが印象を左右する生え際でも、自然な仕上がりが目指せるといいます。

移植元の後頭部から取り出したドナーとなる自毛の毛包と植毛用に2本ずつに株分けして整えたもの
移植元の後頭部から取り出した、ドナーとなる自毛の毛包。健康な毛包は1〜3本の毛髪を抱えており、移植部位に応じて形と大きさを整える。これを移植株またはグラフトという。植毛用に2本ずつに株分けして整える。この2本1セットを1グラフトという。こうした前処理の精度も仕上がりに影響するため、術者の経験が問われる工程(写真:長井医師提供)
イン状の毛穴(ラインスリット)を切開して作るためのマイクロブレード/移植している様子とその後
(左)ライン状の毛穴(ラインスリット)を切開して作るためのマイクロブレード。刃先はウルトラ極細級の0.08ミリ。眉の場合は0.07ミリとさらに細くなる。(中)ラインスリットにグラフトを移植しているところ。(右)ラインスリットはグラフトを入れると自然に閉じてしまう。ダウンタイムは少なく、極めて自然な仕上がりになる。健全な毛周期を刻んでいる毛包ごと移植するため、抜けてもまた次の毛周期から毛が生えてくる。※経過には個人差あり(写真:長井医師提供)
女性の自毛植毛の一例
女性の自毛植毛の一例。左は手術前、右は術後6カ月後。生え際の細くやわらかい毛がしっかり再現されている。成長後の毛髪をイメージし、毛の“キャラクター”を見極め、その人の複雑な毛流れを考えて植毛することが大切だという(写真:長井医師提供)

本物の毛が欲しいというニーズに対応する眉植毛

自毛植毛のニーズは髪だけでなく眉にもあります。特に女性にとって眉は顔の印象を決める重要なパーツで、元の「自眉」の量や形によって仕上がりの自由度が左右されます。

次ページ即効だからこそ、自毛植毛は次世代の美容医療に
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