「新しく作る家庭用ゲーム機をデザインせよ」
後藤に指令が下ったのは93年4月のことである。
「3D(3次元)のCGをリアルタイムで演算しながら自在に操る、まったく新しいコンピューターエンターテインメントだ」
開発プロジェクトのリーダーを務める久夛良木健からそう説明された後藤は、頭の中で目いっぱいにイメージを膨らませた。それまでの家庭用テレビゲームは2次元。キャラクターや乗り物は平面上を上下左右に動くだけだ。3次元の画面には奥行きがある。
格闘もシューティングもレースも、すべてのゲームは動きが3次元になる。例えば、自分が操縦する戦闘機を空中で左斜め上に旋回させつつ、こちらを狙ってくる右上の敵機を見る。こんなシチュエーションで機体を操り敵機を撃つには、どんなコントローラーが必要か。後藤は無数のスケッチを描いた。



















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