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日銀「利上げ」でも「緩和の縛り」で円安進行の必然…中立金利と実質金利の2つのロジック/「為替介入でも円安」なら再び利上げを迫られる泥沼

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日銀は中立金利について、物価が目標の2%に収れんすることを前提に、「1~2.5%」との推計を示している。政策金利を0.75%に引き上げると、あと1回の利上げで中立金利の下限に達することになる。利上げしても、市場で「1%の打ち止めが近い」と見なされればかえって円安が加速しかねない。

植田総裁が12月1日の講演時に中立金利について「次回の利上げ時にもう少しはっきり明示したい」、12月4日には国会で「幅をもう少し狭めることができたら適宜公表したい」と述べており、利上げと同時に中立金利、特にその下限引き上げについて何らか触れるのではないかと注目度が高まった。

ところが利上げについての説明資料に「中立金利」の文言はなく、植田総裁の記者会見でも「(下限まで)少し距離がある」との発言にとどまった。

「(中立金利を)シャープに推計できればそれにこしたことはないが、そう簡単ではない。幅を持って見る必要がある。金利を調整した時の経済・物価・金融情勢の反応を見ながら探っていく」との植田総裁の説明は、1%を超えて利上げする可能性を否定してはいない。

ただ、利上げに極めて慎重な姿勢だ。中立金利ゾーンにさしかかれば、誰にも見えない「真の中立金利の値」を超えてしまわないよう、つまり緩和状態を脱してしまわないよう念入りに点検せざるをえないというわけだ。

利上げしたのに「緩和」を念入りに強調

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