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〈インタビュー〉老舗結婚式場「八芳園」が創業来最大のリニューアル、「ホテルではないこと」がMICE事業では強みに

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――婚礼の事業環境をどうみていますか。八芳園の婚礼事業分野の24年9月期売上高は前期比6.6%増の63億円と、市場が縮小する中で伸びています。

当社の東京、福岡、京都の施設を見ると、やはり東京に一極集中している部分もある。ただ、東京のマーケットが伸びているかというとそうではない。企業や式場によって、「集客ができている会場」と「集客ができていない会場」というふうに明確に差が表れているのではないか。

八芳園としては、つねに話題提供で新しいものやトレンドを取り入れている。老舗と言われる式場の中でもスピードを重視し、いろいろな商品を投入してサービス展開も変えていることが支持されていると思う。

今は結婚式を「挙げる、挙げない」ではなく、「迷っている」ところから始まる。われわれはそうした場面に向き合い、スピーディーに対応している。

――リニューアル前の1組当たりの平均総額は448万円でしたが、オープン後1カ月で510万円程度へと上昇しています。上がった要因は、25年3月に立ち上げた「衣裳室ブランド」の効果ですか。

ドレスについては、以前まで和装か洋装のどちらかに力を入れることが多かったが、両方の選択肢を増やしたことが非常に大きく効いているだろう。他店舗にはない商品も多い。

今のお客様はSNSで実際の写真を見て「これがやりたい」という方が大半。そこで何がいちばん表面的に見えるかというと「衣装」だ。

八芳園の関本敬祐総支配人
関本 敬祐(せきもと・けいすけ)/2005年に八芳園入社。入社3年目でバンケットサービス支配人に就任。婚礼や企画PR、コンサルティングなどの責任者を歴任し、18年に接客・サービス部門の統括支配人に就任。20年4月にブライダル&ライフイベントプロデュース事業部統括支配人、21年10月に執行役員統括支配人、23年10月から取締役総支配人(撮影:尾形文繁)

もはや「4大式場」のジャンルはない?

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