IMFによると、その総額は2023年末時点で約19兆ドルに達している。当然のことながら、モラルハザード防止の観点からは、各国が平時から健全なマクロ経済政策運営や国内のセーフティネット構築を行ったうえで、GFSNが危機への備えを担う。
国際的な危機の伝播を防止する仕組みとして、前述の多国間・2国間・地域の国際的な枠組みが相互に協調・補完し合いながら、グローバルな金融危機時に資金を供給する役割を担ってきた。

2008年のリーマンショックやその後の欧州危機、2020年のコロナ危機などの際には、各国の外貨準備を補う形で、2国間の通貨スワップ協定や地域金融アレンジメントに基づく資金の引き出しが行われるとともに、IMFから国際収支上の脆弱性を抱える国への支援が行われ、国際金融システムの安定が維持されてきた。




















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