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「金利ある世界」到来が追い風、りそなホールディングスの“次なる一手”。南昌宏社長に聞く

南昌宏(みなみ・まさひろ)/1965年生まれ。1989年関西学院大学卒業、埼玉銀行(現りそなホールディングス)入行。経営管理部長などを経て、2020年4月に社長就任(撮影:尾形文繁)
2025年3月期に純利益2133億円を計上したりそなホールディングス。純利益が2000億円を超えたのは2018年3月期以来、7期ぶりだ。国内の金利上昇によって資金利益が大きく拡大し、地道に取り組んできた手数料ビジネスも堅調に伸びている。
りそなHDは日本銀行の当座預金に18.8兆円もの資金を置いており、この待機資金を貸し出しや市場運用に振り向ければ収益力は一段と高まる。株式市場はインオーガニック投資の次の一手にも注目する。市場の期待にどう応えていくのか。南昌宏社長に聞いた。
※本記事は「会社四季報オンライン」でも有料会員向けに配信しています
金利復活で拡大する資金利益
――これまで貸し出しや市場運用の「資金利益」と、「フィー収益」の両方を伸ばすことに注力してきました。「金利ある世界」が到来し資金利益が拡大する中、ビジネスのウェイトを見直す考えはありますか。
金利が戻ってきたことで国内の貸出金利が上がり、資金利益にスポットが当たっている。しかし、現在はたまたま金利が戻って資金利益が拡大しているのであって、収益のバランスは中長期的な目線で考える必要がある。
非金利のフィー収益は、りそなの伝統的な取り組みといえる。事業承継や法人向けソリューション、運用資産残高(AUM)によるフィー収益が大きな柱だが、先行して取り組んできたデビットカードの利用者は330万人に達し、こうしたサービスからも安定期な収益がもたらされている。フィー収益は4期連続で伸びており、今後も伸ばし続ける方針だ。
――金利が上昇したことで、住宅ローンの収益性が改善しています。
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