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オムロン社長が激白、「大不振から復活への道筋」 「内向き」を打破しベンチャー精神に立ち返る

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辻永順太/つじなが・じゅんた 1966年生まれ。京都産業大学理学部を卒業後、1989年に立石電機(現オムロン)へ入社。制御機器事業に長く携わる。執行役員を経て2021年にインダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長、2023年よりオムロン代表取締役社長CEO(最高経営責任者、現職)(写真:ヒラオカスタジオ)
FA(ファクトリーオートメーション)向け制御機器の大手オムロン。2023年度は中国景気の低迷を受け、半導体やEV(電気自動車)関連の大口顧客からの受注が激減。営業利益は前年度比65.9%減の343億円に落ち込んだ。今期は国内外で計2000人超の人員削減を実施するなど(国内は実施済み。海外は約1200人が退職に合意しており、今期中に完了する見込み)構造改革を急ぐ。回復への道筋をどう描くのか、辻永順太社長に聞いた。

 

――社長就任後、前期の大不振はいきなりの試練でした。

想像以上につらい日々だった。業績が振るわず、いろいろな方々にご迷惑をお掛けした。信頼を失ったのは事実。制御機器は今まで安定成長してきた事業だったが、半導体や自動車産業の変革を受け、ボラティリティーが高くなった。自社の対応力を引き上げられず、そこに追従できなかったのは、トップである私の責任だ。

一方で、よりよい社会を作る、社会に貢献してこそ企業価値がある、というオムロンの理念はまったく崩れていない。そこを拠り所にして、社員はみんな頑張ってくれた。自分自身もフラフラと揺れることはなかった。本当に鍛えられたと思う。

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