個人情報5ドルで売買、「ダークウェブ」驚きの実態 サイバー犯罪のインフラにもなるネットワーク
例えば、企業や学校のネットワーク、業務システムなどのウェブサイトは、社員や生徒しかアクセスできず、その内容はインターネットの検索からも遮断されているのが普通だ。
SNSの多くも、メンバーの投稿内容を検索エンジンには公開していないし、スマホアプリのサイトやシステムも、通常PCやブラウザからアクセスできない。最近では、AI(人工知能)によるインターネットからの学習を制限する動きもある。
Google、Bing、ヤフーなどの検索エンジンでアクセス可能な部分は「サーフェスウェブ」、これらではたどり着けない部分を「ディープウェブ」。そして、ディープウェブのうち、さらにアクセスが制限されていたり匿名性が高い仕組みで運営されているサイト群を「ダークウェブ」という。
世界中のウェブコンテンツの比率では、サーフェスウェブが4%、ディープウェブが90%、ダークウェブが6%と類推されている。インターネットで公開されている情報のうち、普段われわれが目にしているのは全体のわずか4%、ごくわずかだということだ。
ダークウェブは特殊なアクセス方法が必要
ディープウェブにアクセスするには、ChromeやEdgeといった標準的なブラウザが利用できるものの、会社や学校のアカウント、SNSなど特定サービスのアカウントが必要になる。アカウント情報による認証を経てサイトやシステムにアクセスする形だ。
一方、ダークウェブにアクセスするには、専用の特殊ブラウザや接続方式、高度な認証が必要になる。専用ブラウザとは、「Tor(トーア:Transmission Control Protocol)」「I2P(Invisible Internet Project)」などの匿名で閲覧できるネットワークを使う。
見た目は普通のブラウザだが、接続先までのネットワーク経路を複雑にして、追跡や逆探知を困難にする機能が備わっている。
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