日本銀行はまだ自信がないようだが、「2%物価」がいよいよ実現しそうだ。それにしても、強烈な異次元金融緩和でも達成できなかったインフレ率2%が今なぜ実現しつつあるのか。
インフレ率2%達成のなぜ
第1の理由が世界インフレにあることは明らかだろう。日本のインフレ率は1980年代ごろから欧米より2〜3%ポイント低いのが普通だった。バブル崩壊後、日本はデフレに陥ったといわれるが、欧米とのインフレ格差が大きく拡大したわけではない。むしろ、欧米で2%物価が定着すると、並行して日本はデフレ、ないしゼロインフレになったというのが実情である。
そして今回、コロナ後の世界インフレで欧米の物価上昇率が2桁近くに達すると、日本の物価も近年になく上昇したということである。このインフレに対し海外の中央銀行が大幅に金利を引き上げた一方、日銀が利上げに慎重な姿勢を続けている結果、内外金利差を背景とした円安が進んだことも日本の物価上昇の大きな要因となったのは、周知のとおりだ。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら