エレベーター、エスカレーター大手フジテックの「モノ言う株主」が社外取締役全員の交代を求めている。現在の社外取締役とオアシスが提案する社外取締役、どちらが企業価値向上につながる構成か、2月開催予定の臨時株主総会で株主に判断が委ねられる。
「現在の社外取締役は、株主、従業員、顧客を含むすべての利害関係者よりも内山家の利益を優先している」。モノ言う株主として知られる香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントはとある企業の社外取締役たちをそう糾弾した。
この企業とは、エレベーター・エスカレーター機器大手のフジテックのことだ。オアシスは12月1日、フジテックに対して臨時株主総会の招集を請求した。内容はフジテックの社外取締役を務めている6人を解任し、自らが提案する7人の新たな社外取締役を選任すること。現在の社外取締役全員に“失格”の烙印を押したわけだ。
問題視しているのは、フジテックの創業家出身である内山高一会長による経営の支配だ。内山氏が社長時代に個人が保有する法人に対してフジテックが貸し付けを行ったことや、内山家が私的利用するための高級マンションをフジテックが取得した疑惑を例に挙げ、権限の濫用を指摘している。
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