IHIは相馬第一・同第二工場が被災、復旧のメド立たず【震災関連速報】
IHIは福島県相馬市にある相馬第一・同第二工場が東日本大震災で被災し、損害が発生した。両工場は海から数キロ離れた地点にあるため、津波の被害はなく、建物の倒壊もなかったが、地震の揺れで建物内の機械がずれたことなどで操業不能となった。詳細な被害状況についてこれから確認作業を進める予定であり、復旧のメドは立っていない。
両工場の従業員(正社員)数は800人強。従業員は全員無事だったが、家族についてはまだ安否不明者が残っているという。
損害額は現時点で不明だが、損害額を今2011年3月期に特別損失などとして計上する可能性がある。
相馬第一・同第二工場は、航空宇宙事業本部の生産拠点として、航空エンジン部品、ガスタービン部品、宇宙関連部品などを生産している。主な顧客は防衛省のほか、航空エンジンメーカーである米国GE、英国ロールスロイスなど。当面、生産ができなくなることに対し、「顧客から理解は得られている」(同社)と言う。また、航空宇宙事業本部には他に東京・瑞穂と広島・呉に工場があるが、それぞれ生産品目は相馬第一・第二工場と異なるため、生産を代替することも難しいようだ。
(柿沼 茂喜 =東洋経済オンライン)
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