ディズニーパワハラ裁判、「夢の職場」ゆえの難題 スタッフの大半占める「準社員」が向き合う熾烈

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雇用継続への不安と厳しい競争関係。ディズニーランド・シーという「夢の職場」で、何が起きているのか。

徹底した演出が強みだが、現場スタッフに過度な負担があってはならない(写真:編集部撮影)

「夢の世界」を支えるスタッフたちの職場環境改善は進むのか。

「東京ディズニーランド」のショーに出演していた契約社員の40代女性が、上司や同僚からパワーハラスメントを受けたとして、運営会社のオリエンタルランドに330万円の損害賠償を求めた裁判。千葉地方裁判所は3月29日、会社側の安全配慮義務違反を認め、88万円の支払いを命じた。

判決は、会社側がほかの出演者に事情を説明するなどで職場の人間関係を調整し、女性が孤立することのないようにすべきだったと指摘。一方、パワハラについては一部の発言を事実と認めつつも、違法とまではいえないと判断した。

「それぐらい我慢」「君は心が弱い」

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