ディズニーパワハラ裁判、「夢の職場」ゆえの難題 スタッフの大半占める「準社員」が向き合う熾烈

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雇用継続への不安と厳しい競争関係。ディズニーランド・シーという「夢の職場」で、何が起きているのか。

徹底した演出が強みだが、現場スタッフに過度な負担があってはならない(写真:編集部撮影)

「夢の世界」を支えるスタッフたちの職場環境改善は進むのか。

「東京ディズニーランド」のショーに出演していた契約社員の40代女性が、上司や同僚からパワーハラスメントを受けたとして、運営会社のオリエンタルランドに330万円の損害賠償を求めた裁判。千葉地方裁判所は3月29日、会社側の安全配慮義務違反を認め、88万円の支払いを命じた。

判決は、会社側がほかの出演者に事情を説明するなどで職場の人間関係を調整し、女性が孤立することのないようにすべきだったと指摘。一方、パワハラについては一部の発言を事実と認めつつも、違法とまではいえないと判断した。

「それぐらい我慢」「君は心が弱い」

損害賠償額は請求の330万円を下回るが、女性側は控訴しない方針。今後も同社の職場で働くことを希望している。会社側は「主張が一部認められなかったことは誠に遺憾。判決内容を精査し、(控訴するかなどの)対応を検討する」とコメントしている。

原告女性は2008年からパークで仕事をしてきた。着ぐるみに入ってキャラクターショーに出演し、入園者と触れ合う「グリーティング」もこなしていた。時給は1630円で、1年ごとに契約を更新する形だ。

一連の出来事の発端は2013年2月。グリーティング中、男性客に指を折り曲げられる暴行を受けた。女性は指を捻挫し、加害者は見つからなかった。この件について上司が「それぐらい我慢しなきゃ」「君は心が弱い」と発言、労災申請への協力を拒絶したという(会社側はこれらを否定)。

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