カギ握る産油国とシェール ウクライナ侵攻で原油爆騰

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ロシア問題が吹き荒れる中、OPECプラスの盟主、サウジアラビアはどう動くのか。写真は2019年10月のプーチン大統領のサウジ訪問時の様子(ロイター/アフロ)

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「今起きているのはパニックだ」。住友商事グローバルリサーチの本間隆行チーフエコノミストは、急騰する原油先物市場をそう評する。

2月24日から始まったロシア軍のウクライナ侵攻をきっかけに、原油価格はとてつもない上昇圧力がかかっている。米国のバイデン大統領は3月8日、ロシア産原油などの禁輸を即日断行した。英国も2022年末に原油輸入を停止すると表明すると、NY原油先物取引(WTI)は1バレル=123.7ドルまで急騰。原油相場の最高値は08年7月の145ドルだったが、これを更新する可能性も出てきた。

ロシアは世界第3位の産油国だ。世界の原油生産量の12%を占め、欧州などに供給している。今回、ロシアの武力侵攻を受けて西側諸国が対ロ経済制裁で一致。米国を皮切りに欧州でもロシア産原油が制裁対象になるとの危惧が広がっている。日本総合研究所の松田健太郎副主任研究員は「原油の実需給を踏まえれば、1バレル=60~70ドルが適正値だがリスクプレミアムが乗っている格好だ」と解説する。

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