有力機関による調査・研究リポートからビジネスに役立つ逸品をえりすぐり、そのエッセンスを紹介。
増加するデジタル遺品の課題
── 万が一の際への備えが重要に
・ニッセイ基礎研究所「重要性が増すデジタル遺品への備え」(2022年2月7日)・ニッセイ基礎研究所 総合政策研究部 研究員 坂田紘野

デジタル遺品とは、遺品となったデジタル機器(パソコンやスマートフォン)に保存されたデータや、インターネット上の登録情報などを指す。本リポートは、近年重要性を増す、デジタル遺品への備えについて注意を喚起する。
クラウドに保存された写真、メールアドレスやSNSアカウント、サブスクリプションサービスの登録情報など、個人のあらゆるデジタルデータ・登録情報がデジタル遺品になりうる。
財産的価値を持つデジタル遺品もある。ネット上で管理されていた預貯金や、チャージ式の電子マネー、QRコード決済サービス、暗号資産(仮想通貨)などはデジタル遺品に含まれると考えられ、相続の観点から、対応が必要なものも多い。
デジタル遺品の相続・承継には、特有の課題が存在する。①デジタル機器がロックされデータを確認できない、②相続・承継の可否がサービスによって違う、③デジタル遺品の存在に遺族が気づかない、などだ。
万が一の際に遺族を困らせないよう、デジタル機器のパスワードやネットサービスの登録情報、資産の所在などを書き残し、事前に備えておくことが今後ますます重要になると考えられる。
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