泥沼の関西スーパー争奪戦 今度は裁判所が「待った!」

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1株主の申し出で否決が可決に。異例の集計過程への地裁の判断とは。

集計結果の公表時刻が何度も後ろ倒しされた10月末の総会。背後では、1株主の申し出により否決が可決にひっくり返る事態が起きていた

関西の小売り連合の誕生に、今度は司法の「待った」がかかった。

中堅食品スーパーの関西スーパーマーケットと、同社の筆頭株主で阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)。両社の経営統合案が、10月29日の臨時株主総会で可決された。

ところが関西スーパーの第3位株主で、首都圏を地盤とする格安スーパーのオーケーが11月上旬、「集計(方法)の疑義が判明した」として統合差し止めの仮処分を神戸地方裁判所へ申請。それが11月22日に認められた。関西進出を狙うオーケーはかねて統合案に反対し、否決されて中止になった場合に関西スーパーをTOB(株式公開買い付け)で完全子会社化する意向を表明していた。

関西スーパーは異議を申し立てたが神戸地裁は差し止めを維持。同社は11月30日、大阪高等裁判所に抗告した。12月1日に想定していた経営統合は、12月15日へと延期されている。

地裁までも待ったをかける異例の展開の発端は、1株主の票の取り扱いだった。

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