高度経済成長期の「昭和モデル」から抜け出せない日本。今後の再生のために必要な政策を探る。

小川淳也氏(以下、小川):長期的には、日本の最大の問題は人口減少と高齢化だ。年間40万人の人口が減っており、やがて年100万人減のペースになる。また高齢化率も29・1%(2021年)が40%にまで上昇し、そこで天井を打つ。この構造変化の激烈さを、多くの国民は理解しているだろうか。

人口減と高齢化を前提に社会の構造を大きく組み替えないと、財政危機、極端な円安、インフレなど多大な犠牲を払うハードランディングが避けられない可能性もある。
(日本が経験したハードランディングある)太平洋戦争の時代を振り返り、日中戦争や日米開戦といった不可逆的な危機を避け、ソフトランディング出来る可能性はなかったのか。歴史のifを考えることがある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら