マンションの住民や理事会にとって管理をめぐる悩みは尽きない。コロナ禍で生じた新たな問題や大規模修繕など最新のトラブルを追った。
「大手の管理会社には皆断られました」
東京都中央区のマンション(築約15年、総戸数約60戸)から管理会社変更(リプレース)の相談を受けた、マンション管理士の柴田龍也氏はそう打ち明ける。
新築当初、デベロッパー系列の管理会社社員の仕事ぶりは好評だった。が、数年前に担当者が交代して以来、不祥事が多発。総会の議事録に齟齬がある、契約書類を紛失する……。我慢ならなくなった理事会は、今年に入ってリプレースを決断。柴田氏に相談を持ちかけた。
柴田氏は管理会社数社に声をかけた。ところが、「中堅や地場の管理会社は見積もりに応じてくれたが、大手からは『小規模マンションは受託していない』と言われた。問い合わせに対して返事さえ寄越さない会社もあった」。
「量より質」への転換
「今は管理会社がマンションを選別する時代だ。うちのような地場企業には、管理を打ち切られたり、委託先が見つからないマンションからの依頼が舞い込む」。東京都内の中堅管理会社社長は話す。
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